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システム導入

勤怠システム導入で失敗しないために|設定前に決める6項目

勤怠システムは、導入するだけで労務管理が整うわけではありません。勤務区分や申請ルールが曖昧なまま設定すると、現場が使い分けられず、システム外の表計算や口頭連絡が残ってしまいます。

この記事では、製品を設定する前に決めたい6項目と、現場へ定着させる進め方を整理します。

この記事のポイント

  • 現在の就業ルールを、システムに設定できる形へ整理する
  • 打刻漏れ・直行直帰など、例外時の処理を先に決める
  • 一斉切替ではなく、試行と照合を経て運用を定着させる

製品設定より先に決める6項目

目的・対象範囲解決する課題と対象部署
勤務区分通常・シフト・短時間勤務など
締め・承認申請期限と確定手順
例外処理打刻漏れ・直行直帰・休暇など
データ連携給与へ渡す項目と移行方法
周知・定着説明・問い合わせ・見直し担当
設定後は、小規模な試行と従来結果との照合を経て本番運用へ移します。

まず、導入の目的を一つに絞る

「紙をなくしたい」「残業時間を早く把握したい」給与計算への転記を減らしたい」では、必要な設定と確認指標が異なります。最初からすべてを解決しようとせず、優先する目的と対象部署を決めます。

たとえば、勤怠の締め作業を短くすることが目的なら、導入前後で締めにかかった時間、修正件数、給与計算へ渡すまでの日数を確認します。製品名ではなく、改善したい業務を基準に判断することが大切です。

設定前に決める6項目

設定前に決める6項目

項目確認する内容
1. 目的・対象範囲解決したい課題、対象部署、対象者、導入後に確認する指標
2. 勤務区分通常勤務、シフト、短時間勤務、変形労働時間制などの区分
3. 締め・承認締め日、申請期限、上長確認、労務担当者の確定手順
4. 例外処理打刻漏れ、直行直帰、遅刻・早退、休暇、休日出勤時の申請方法
5. データ連携従業員情報、給与ソフトへ渡す項目、既存データの移行方法
6. 周知・定着操作説明、問い合わせ先、試行期間、導入後の見直し担当
対象部署の通常処理と例外処理を、同じ表で確認します。

例外処理を先に設計する

通常の出勤・退勤だけでなく、打刻漏れ、直行直帰、出張、休日出勤、半日休暇など、実際の職場で発生する例外を洗い出します。例外を後回しにすると、結局は紙や表計算へ戻りやすくなります。

「本人が申請する」「上長が承認する」「労務担当者が確定する」という流れを決め、誰がどこまで修正できるかも設定します。労働時間の把握はシステム任せにせず、記録と実態にずれがないかを確認できる運用が必要です。

試行と照合を経て本番へ移る

試行から本番までの6段階

  1. 現状整理:就業規則勤務表、申請書、給与計算へ渡している項目を確認します。
  2. 初期設定:勤務区分、締め、承認経路、休暇、アラートを設定します。
  3. 小規模な試行:一部の担当者や部署で、打刻と申請を試します。
  4. 結果の照合:従来の集計結果と比較し、差の原因を確認します。
  5. 全体展開:従業員向け説明と問い合わせ窓口を用意して本番へ移ります。
  6. 運用見直し:修正件数締め作業を確認し、不要な手順を整理します。
一部部署で試し、従来結果との差を確認してから全体へ展開します。

導入直後は、システムの不具合よりも「どの申請を使うか分からない」「承認が止まっている」といった運用上の問題が起きやすいため、質問を集めて設定や説明資料へ反映します。

ここは自社だけで判断しないほうがよい

判断を分けたい3つの場面

変形労働・休憩・直行直帰が混在する勤務区分を誤ると、労働時間や残業の集計結果が実態とずれます。
例外申請と修正権限を決められない紙や口頭の連絡が残り、承認前のデータが給与計算へ流れるおそれがあります。
給与ソフトとの連携項目が分からない項目対応を確認せず本番へ移ると、手当・控除・時間数の転記誤りにつながります。

よくある質問

今の勤怠データは移行する必要がありますか?
製品や運用目的によって異なります。過去データをすべて移すのではなく、法定の保存や照会に必要なデータを別に保管し、新しいシステムは開始日以降から使う方法もあります。
複数の勤務形態があっても導入できますか?
対応できる製品はありますが、製品ごとに設定範囲が異なります。勤務区分ごとの所定時間、休日、申請方法を先に整理し、例外が多い部署から要件を洗い出すと、設定漏れを見つけやすくなります。
導入すれば給与計算まで自動になりますか?
連携できる項目は増やせますが、勤怠の承認、入退社や手当変更の連絡、計算結果の確認は残ります。自動化する工程と、人が確認する工程を分けて設計します。

この記事を読んだ後の3手

  1. 現在の勤務区分、申請書、承認経路、給与へ渡す項目を集める。
  2. 通常処理より先に、打刻漏れ・直行直帰・休暇などの例外処理を決める。
  3. 一部部署で試行し、従来集計との差と質問を直してから本番へ移す。

当事務所のサポート

みなの社会保険労務士事務所は、現在の勤務ルールと月次業務を整理し、製品選定、初期設定、試行、給与計算との照合、従業員への説明まで段階的に支援します。製品を決める前のご相談にも対応しています。

参考となる公式情報

※ 制度は改正されることがあります。手続き・金額・期限などの詳細は、上記の公式情報や管轄の窓口で最新の内容を必ずご確認ください。

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