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助成金

【令和8年度】トライアル雇用助成金|月額最大4万円の要件と期限

トライアル雇用助成金一般トライアルコース)は、就業経験の少ない求職者を原則3か月間試行的に雇用し、適性を見極めたうえで無期雇用(常用雇用)への移行を目指す事業主を支援する制度です。採用のミスマッチを減らしながら人材を確保できる、数少ない「採用そのもの」に使える助成金ですが、ハローワーク等の紹介を受けてから選考を始めるという順序を誤ると対象になりません。令和8年度の支給額・対象者の要件・提出期限を確認します。

この記事が役立つ方

対象採用難で、未経験者を試行雇用したい中小企業の経営者・採用担当者
困りごと紹介前に選考を始めると対象外になるなど、順序と期限が複雑
読後にできること求人提出前の確認事項と、開始後2週間・終了後2か月の行動が分かる

この記事のポイント

  • 令和8年度も月額最大4万円(母子家庭の母等・父子家庭の父は5万円)が最長3か月支給されます。実際の就労日数が少ない月は減額されます
  • ハローワーク等の紹介を受けてから採用選考を始めることが前提です。自社サイトからの応募や縁故採用は、この時点で対象外になります
  • トライアル雇用開始から2週間以内に実施計画書の提出、終了日の翌日から2か月以内に支給申請が必要です。期限を過ぎると受給できません

手続きは「紹介前」から始まる

  1. 選考前トライアル雇用求人を提出し、ハローワーク等の紹介を受ける
  2. 開始から2週間以内実施計画書と労働条件が分かる書類を提出
  3. 終了翌日から2か月以内原則3か月の結果をもとに支給申請する
採用を決めてから助成金へ切り替えることはできません。

トライアル雇用助成金(一般トライアルコース)とは

トライアル雇用助成金(一般トライアルコース)は、職業経験の不足などから就職が難しい求職者を原則3か月間試行的に雇用し、その適性や業務遂行の可能性を見極めたうえで、常用雇用への移行につなげることを目的とした制度です。令和8年度は、令和8年4月8日改正された実施要領・支給要領が適用されています。

ここでいう常用雇用とは、期間の定めのない雇用契約で、1週間の所定労働時間が通常の労働者と同程度(原則週30時間以上)であることを指します。「正社員」という肩書きである必要はありませんが、有期契約のまま更新する形はこれに当たりません。

対象労働者の区分支給額(月額)支給対象期間満額の場合の総額の目安
上記以外の対象労働者4万円最長3か月12万円
母子家庭の母等・父子家庭の父5万円最長3か月15万円

支給対象期間は、雇入れの日から1か月単位で最長3か月間です。各月の支給額をまとめて1回で受け取る形になります。

就労を予定していた日数に対して、実際に働いた日数の割合が低い月は、その月の支給額が下がります。

その月の実際の就労日数の割合上記以外の対象労働者母子家庭の母等・父子家庭の父
75%以上4万円5万円
50%以上75%未満3万円3.75万円
25%以上50%未満2万円2.5万円
0%超25%未満1万円1.25万円
0%(就労なし)不支給不支給

対象になる労働者の要件

対象労働者は、紹介日の時点でハローワークまたは民間の職業紹介事業者等に求職の申し込みをしていることが前提です。そのうえで、次のいずれかに該当する必要があります。

反対に、紹介日の時点ですでに安定した職業に就いている方、週30時間以上稼働している自営業者・役員の方、学校に在籍中の(卒業年度の1月1日以降で就職の内定がない場合を除く)、他社でトライアル雇用中の方は対象になりません。

トライアル雇用中の所定労働時間は、通常の労働者と同程度(原則週30時間以上)にする必要があります。生活保護受給者や生活困窮者など一部の対象者は週20時間以上です。

対象者は紹介日時点で確認する

求職申込みハローワーク等へ求職申込み済みであること
対象事情離転職、離職期間、個別支援、特別な配慮などの要件を確認
働き方原則として通常の労働者と同程度の所定労働時間
対象事情のどれに該当するかを記録します。

ハローワーク等の紹介が前提です

実務でいちばん誤解されやすいのがこの点です。トライアル雇用助成金は、事業主が先にハローワーク等へ「トライアル雇用求人」を提出し、その紹介を受けてから採用選考を始めた場合が対象です。紹介を受ける前に応募を受け付けて選考を進めてしまうと、あとから手続きを整えても対象にはなりません。

つまり、自社の採用ページや求人サイトから直接応募してきた方をそのままトライアル雇用として届け出ることや、知人の紹介(縁故)で採用を決めたあとにハローワークへ相談することは、順序として成立しません。トライアル雇用の利用を考えている段階で、先にハローワーク等へ求人を出しておく必要があります。

お、トライアル求人への応募・選考中の人数が求人数の5倍以上になると、それ以降その求人での紹介は行われなくなります。選考はできるだけ書類だけでなく面接で行うことが求められています。

事業主の要件と、対象外になりやすいケース

対象労働者の要件を満たしていても、事業主側の要件で対象外になることがあります。代表的なものは次のとおりです。

資本金や常時雇用する労働者数に関する要件はなく、中小企業かどうかにかかわらず利用できます。ただし要件の数が多いため、「うちは対象になるか」は個別に確認することをおすすめします。

事業主側で先に確認すること

  • 役員等の3親等以内の親族ではない
  • 過去3年以内に雇用・請負・委任関係がない
  • 対象期間に事業主都合の解雇等がない
  • 労働保険料、賃金台帳、出勤簿を整えている
労働者の要件だけでは受給可否を決められません。

実施計画書の提出期限と支給申請の期限

トライアル雇用を開始したら、開始日から2週間以内に、対象者を紹介したハローワーク等へ「トライアル雇用実施計画書」を提出します。提出の際は、雇用契約書など労働条件が確認できる書類もあわせて必要です。

トライアル雇用の期間(原則3か月)が終わったら、終了日の翌日から起算して2か月以内に、事業所を管轄するハローワークまたは労働局へ支給申請書を提出します。この申請期限を過ぎると、要件を満たしていても受給できなくなります。実施計画書を期限内に提出することは支給を受けるための要件のひとつであり、提出したこと自体が受給を保証するものではありません。

途中で対象者が自己都合で退職した場合や、予定より早く常用雇用へ移行した場合は、支給申請の起算日が変わります。トライアル雇用の途中で状況が変わったときは、早めに紹介を受けたハローワークへ連絡してください。

令和8年度は、令和8年4月8日付けで実施要領・支給要領が改正されています。前年度からの具体的な変更点を示す公式な改正概要は公表されておらず、当事務所でも詳細な差分までは確認できていません(要確認)。この記事は改正後(令和8年4月8日時点)の内容に基づいています。

ここは自社だけで判断しないほうがよい

よくある質問

自社の採用ページや求人サイトから直接応募してきた方を、そのままトライアル雇用として届け出ることはできますか?
難しいです。トライアル雇用助成金は、ハローワーク等の紹介を受けたあとに採用選考を始めた場合が対象です。紹介を受ける前に自社で応募を受け付けて選考を進めてしまうと、あとからハローワークに相談しても対象になりません。トライアル雇用の利用を考える段階で、先にハローワーク等へトライアル雇用求人を提出しておく必要があります。
採用してみて合わないと感じた場合、トライアル雇用の途中で終了できますか?
会社の判断だけで自由に終了できるわけではありません。トライアル雇用も有期の雇用契約にあたるため、期間の途中で終了させる場合は、通常の有期契約労働者を解雇するのと同様の制約を受けます。労働者本人の都合による退職や、本人の責めに帰すべき理由による解雇などに該当すれば、実際に雇用した期間分は按分して支給されますが、単に「感触が合わない」という理由だけでの中途終了は労務リスクとして残ります。
トライアル雇用の終了後は、正社員として雇わなければ助成金は受け取れませんか?
「正社員」という名称そのものは問われませんが、期間の定めのない雇用契約で、1週間の所定労働時間が通常の労働者と同程度(原則週30時間以上)であることが前提です。有期契約のまま更新する形は、ここでいう常用雇用には当たりません。また、常用雇用への移行が続かない状態が積み重なると、その事業所自体がそのトライアル雇用助成金の対象外になる場合があります。

今日から行う3つのこと

  1. 求人票を公開する前に、トライアル雇用を使うか決める
  2. 候補者の対象事情と過去の関係を確認できる資料をそろえる
  3. 開始日・2週間後・終了日・申請期限を同じ管理表へ入れる

当事務所のサポート

みなの社会保険労務士事務所は、トライアル雇用求人の出し方から、対象労働者・事業主要件の確認、実施計画書や支給申請書の作成、提出期限の管理までを支援します。助成金の申請支援は成功報酬制です。「この求人、この採用予定者がトライアル雇用の対象になるか」という段階からご相談ください。

参考となる公式情報

※ 2026年7月28日時点の公式情報を確認しています。制度は改正されることがあります。手続き・金額・期限は、上記の公式情報や管轄窓口で最新の内容をご確認ください。

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